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ガラスレンズ用プレス品製品リスト

プレス品及びロッド・スライス品(RS品)をご注文の際は、研磨図面に基づいて、製法、プレス時の技術的要件等を考慮し、以下に示す基準を適用してプレス図面を作成します。

1. 外径及び肉厚

●1.1 DP品、RP品
DP品、RP品に対する外径、肉厚(中心肉厚)の取代及び公差(レンジ)は、通常表4、表5のとおりです。

DPは硝種、形状に制限がございますので、ご用命の際には弊社営業にご相談ください。

表4:DP品の外径、肉厚の取代及び公差(レンジ) 単位:mm

外径(φ) 外径 肉厚
取代 公差(レンジ) 取代 公差(レンジ)
18≦φ<30 1.0 0.2 1.0 0.4
30≦φ<50 1.0 0.3 1.0 0.4
50≦φ<70 1.0 0.4 1.0 0.4
70≦φ<100 1.0 0.6 1.5 0.8
100≦φ<120 1.5 0.8 1.5 0.8

 

表5:RP品の外径、肉厚の取代及び公差(レンジ)単位:mm

外径(φ) 外径 肉厚
取代 公差(レンジ) 取代 公差(レンジ)
< 18 1.0 0.2 1.2 0.6
18≦φ<30 1.0 0.3 1.2 0.6
30≦φ<50 1.0 0.4 1.2 0.6
50≦φ<70 1.0 0.6 1.2 0.6
70≦φ<100 1.5 0.8 1.5 0.8
100≦φ<120 2.0 1.0 2.0 1.0
120≦φ<180 2.0 1.0 2.4 1.0
≧180 3.0 1.5 3.0 1.5

 

●1.2 ロッド・スライス品
ロッド・スライス品(RS品)の外径及び肉厚の公差(レンジ)は、通常表6のとおりです。

表6:ロッド・スライス品(RS品)の外径及び肉厚の公差(レンジ)単位:mm

外径(φ) 外径公差(レンジ) 肉厚公差(レンジ)
1.5≦φ≦20 0.10 0.10

2. 曲率半径(R)

●2.1 曲率半径(R)の基準値
プレス品のRの基準値は、通常、研削加工時に外当たりになるように設定します。すなわち、プレス品のRは研磨品のRに対し、凸Rの場合はより大きなR(ゆるいR)、凹Rの場合はより小さなR(きついR)とします。外当たりの大きさは、プレス品の球欠高さと研磨品の球欠高さとの差(Δh)を用い、通常表7のとおり設定します。凸Rの場合は、研磨品の球欠高さにΔhをマイナスし、凹Rの場合は研磨品の球欠高さにΔhをプラスします。

表7:外当たりの大きさ(Δh)単位:mm

プレス品外径(φ) 外当たりの大きさ(Δh)
φ< 70 0.3
70 ≦ φ < 100 0.4
100 ≦ φ < 180 0.6
180 ≦ φ 1.0

 

[研磨品寸法からプレス品寸法への変換の例]
DP品を例にとり、前記の基準に基づいて、研磨品寸法からプレス品寸法に変換すると、表8の様になります。また、図示すると、図1のとおりです。

表8:研磨品寸法からプレス品寸法への変換の例(DP品)単位:mm

外径 中心肉厚 凹R   Concave R 凸R   Convex R
h R1 h R2
研磨品 50.0 3.0 4.81※  70.0 3.31※ 100.0
プレス品 51.0 4.0 4.81+0.3 66.2 3.31-0.3 109.5

※プレス品の外径における値

図4

図1 研磨品寸法からプレス品寸法への変換の例

●2.2 曲率半径(R)の精度
実際に製造されたプレス品のRの精度は、図2のようにプレス品のRと基準のRゲージとの間の隙間(外スキ、中スキ)の大きさで評価します。その許容値は通常表9のとおりとします。

表9:Rの精度の許容値(単位 mm)

外径(φ) 許容値 Allowance
R1 R2
外スキ 外間隙 中スキ 中間隙 外スキ 外間隙 中スキ 中間隙
φ< 70 0.3 0.5 0.1 0.3
70 ≦ φ < 120 0.4 0.6 0.4 0.6

注:形状、硝種等により、当基準の適用が困難な場合及び120φ以上の場合は、別途協議させていただきます。

図2:Rの精度の評価方法

図4

●2.3 R面の向きの表示 
プレス品におけるR面の向きは、光学設計の標準図示方法と異なり、弊社のプレス特性、お客様の加工特性に即した向きを採用しています。弊社のプレス図面におけるプレス品のR1面は、通常表10に従って表示してありますが、この面はプレス金型の上型面となります。

表10:R1面の向きの表示

プレス品の形状 R1面 
両凸 浅面(ゆるいR面)
平凸 平面(∞面)
両凹 深面(きついR面)
平凹 凹面
メニスカス 凹面

3. 内径

内径付きの形状の場合、プレス品の内径(φa)は、図3のように、通常研磨品の内径(φb)と同一寸法とします。

図3:プレス品の内径寸法

図4

4. 面取り

プレス品のカケ、ホツを防止するため、次の条件に該当する場合、外周部に面取を付加します。(図4)一般的に、面取りは、”C面取り”(交差する面部分を45°に加工します)により示されます。付加する面取りの長さは、通常、表11のとおりです。

図4:面取り(C面取り)およびコバ

図4

表11:付加する面取の長さ 単位:mm

外径(φ ) 面取の長さ 
φ < 15 0.3
 15 ≦ φ < 100 0.5
 100 ≦ φ < 180 1.0
 180 ≦ φ 2.0
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